V-storm50の時々日記 会派行政視察レポート2 富山市 富山型ディサービス



視察の2日目は午後2時から富山市役所で全国にも有名な「富山型ディサービス」事業の視察です。午前中は前田家(加賀百万石)金沢市の城下町を見学しようと思い「ひがし茶屋街」を朝9時から散策しました。朝からうだるような暑さの中、江戸時代の城下町の風情を町並みに残し、保存している場所です。まるで時代劇の舞台を思わせる雰囲気の通りを堪能しました。それにしても暑いですね!あまりの暑さに2つ目の見学場所「金沢21世紀美術館」へ早めに移動しました。こちらは撮影できないので映像はありません。近代アートやオブジェなど私のような芸術を解さない凡人には中々理解も出来ないところですがたまにはこんな作品に触れて見るのもいいかも知れません。




午後2時富山市役所に到着富山市議会事務局と担当課の福祉保健部障害福祉課植野係長から富山型ディサービスの状況を詳しく聞くことが出来ました。平成5年富山赤十字病院を退職された3人の看護師さんが開所した「ディケアハウスこのゆびとーまれ」で赤ちゃんからお年寄りまで、障害のあるなしにかかわらず受け入れたことから始まり、のちの富山型と言われる画期的なサービスです。国の制度では高齢者=老人福祉法、身体障害者身体障害者福祉法、障害児=児童福祉法知的障害者知的障害者福祉法などそれぞれが別々の法律があり設備や人員の基準が違うためこの福祉サービスには行政からの支援は一切ありませんでした。このNPOの代表の惣万(そうまん)佳代子さんらが幾度となく富山市役所や富山県庁を訪ね粘り強く訴え続けたことから県や市がようやく重い腰をあげ現在に至った経過はまさに「ドラマ」です。孤独で病気を抱えたお年寄りが子供たちと一緒に笑ったり、遊んだり、歌ったり、食べたりすることが自然のリハビリになり元気になったり症状に改善が見られるなど大きな成果となりました。平成15年このような複合型の「富山型ディサービス」は国からも認められ「推進特区」に認定され現在に至ります。今では富山市を中心にこのような施設は53箇所に増えています。これらの事業所の新設には新築では1,200万円(県・市・事業者がそれぞれ3分の1)補助率住宅の改築では600万円(同率)の助成制度が受けられます。


これからの高齢化、どんな障害をもった人でも健常者と同じ幸せに暮らす社会を目指すには様々な垣根を取り払い人間的で温かいサービスが必要です。認知症アルツハイマー、パーキンソン、自閉症発達障害などなど益々進行する現代病とも言える症状の方々を特別扱いする事ではなくまるで親子や肉親のように支える取り組みは大事と思います。視察を終え宿舎のホテルでTVを観ていたら富山のローカルニュースで何とこの惣万女史さんらが美智子妃殿下からナイチンゲール賞を授与されているニュース映像が偶然放映されビックリ致しました。


富山市と言えば昔から行商の薬売りです。そんな薬の資料館にも立ち寄らせて戴き、懐かしい薬のパッケージを見てきました。視察は更に続きます。