V-storm50の時々日記 新国立競技場

安保法案と共に今、国民が注視しているのが2020年東京オリンピックの為に建設される新国立競技場の建設費用2520億円(実際には可動式の屋根などを加えると軽く3000億を突破すると言われている)への疑問です。
デザイン採用を決めた建築家「安藤忠雄」氏の記者会見が行われました。氏曰く「選んだ責任はあるが、頼まれたのはデザイン案の選定まで」と更に「実際にはアイディアのコンペで徹底的なコストの議論にはなっていない。こんな大きなのをつくったことはありませんから、へぇ、要るんだ。すごいなと思った。」と述べた。

世の中に奇人変人は多いがこんな常識の方が居られ、さらにこの人たちを選定委員に選定した人たち(自民党曰く当時の政権民主党だ)を見てみたいものだ。お互いに責任をなすり合い血税をドブに捨てている人たちです。

分かり易く言えば世界中の車のデザインを見てやっぱり「ランボルギーニ」がカッコイイ!と選ぶのは3歳の子供でも出来るのではないでしょうか?それがこれほしい!買って!になるのでしょうか?当然、デザインと共に幾ら?日本の道路では問題なく走れるか?などデザインと同レベルで考えなければ決定出来ないのは常識でしょう。

日本は勿論、海外でも名を知られた大先生のデザインだけを考えコストは考えないなどどの世界の商業デザイナーにもありえない考え方と思います。私は以前ファッション関係の仕事をしていて数々のパリコレや東京コレクションもお手伝いしてきましたがギャルソンの川久保玲三宅一生コシノヒロコ、ジュンコ先生らも当然コレクション、オートクチュールプレタポルテ、などそれぞれ自分のデザインのアッピール(主張)をどう具現化し、ビジネスに結び付け「スタッフに飯を食わせるか」を真剣に考え、商品化やロットを考え場合により自己の主張を妥協し、売り易さ、コストダウンにしのぎを削ります。ビジネスとはそういうことかと思います。

もう一つ例を。
生涯の夢だった我が家を新築することとなった。貯金、ローンの組み立て、返済計画も大体できて、数々の住宅関連雑誌、各地のモデル住宅も見学した。そんな中、自分や家族も魅了させたデザインと機能性を併せ持った夢のようなカッコイイデザインの家にめぐり合った。「こんな家に住みたい!!」その気持ちだけで値段も聞かず注文しますか?

私は以前よりIOCの組織に疑念を抱いていました。今回FIFA汚職問題が浮上しましましたがオリンピックも4年ごとに世界各国が招致を巡り裏では様々な活動がされていることは誰でも感じています。私は5大陸に5カ所の施設を恒久的に作り運営し各国の出資や運営スタッフで維持運営し、それぞれの負担に応じた配当(経済効果などの)をすればいいと考えています。勿論、簡単ではないし、数々の問題や障害を解決しなければならないとは思います。
大きな理由は地球環境を考えた時これ以上人類だけの為に自然を破壊することは許されないと考えるからです。それに4年事に繰り返される各国の国家事業の総費用はいったいどれくらいになるのでしょう?それは永久に繰り返されるのです。国家の威信を賭けて大変な借金や税金を注ぎ込むそんなお金があれば世界各地で繰り返される国際紛争や民族同士の戦いで犠牲となる子供たちなど難民の救済、貧困にあえぎ食事や着る物、住居、医療、そして地雷除去などに廻したら世界の不幸な子供たちや難民は救えます。国家間スポーツの世紀の祭典と言われる美名そしてある意味ナショナリズムを掻き立てるオリンピックのこれからを見直すことも必要ではと愚考する次第です。