V-storm50の時々日記 遥かなる…


明日2月16日は健さんの誕生日です。国民的な日本を代表する男!健さんを追悼した映画を是非ご覧ください。勿論、無料、申し込みは不要です。
追悼!高倉 健 特別企画
映画「遥かなる山の呼び声」
過去市民シアターでの健さん主演の上映作品は「八甲田山」「飢餓海峡」「幸福の黄色いハンカチ」「動乱」「君よ憤怒の河を渉れ」「野性の証明」「新幹線大爆破」「四十七人の刺客」「ブラック・レイン」等でした。
日時)平成27 年2月22日(日)午前9:30〜 午後1:30〜 (午前と午後の2回上映です)
場所)見附市図書館(2F視聴覚室) 午前・午後 どちらか都合の良い時間帯に来場下さい
※早めに来場下さい。先着順です。席に限りがあります。
データ)1980年(昭和55年)松竹映画 原作・監督 山田洋次 124分
出演)高倉 健、倍賞千恵子吉岡秀隆、ハナ 肇、武田鉄矢、木の葉のこ、渥美 清、畑 正憲 他
【あらすじ】
北海道の酪農の町・中標津(なかしべつ)。風見民子は一人息子の武志を育てながら亡夫の残した牧場をひとりで切り盛りしていた。そんなある日、激しい雨の降る夜、田島という男が民子の家を訪れ、民子は納屋を提供する。その晩、牛のお産があり、男はそれを手伝うと翌朝、去っていった。その夏、男が再びやってきて、働かせてくれと願い出た…。西部劇の名作「シェーン」から着想を得た感動作
  渥美 清・武田鉄矢・ムツゴロウ先生の畑 正憲らが友情出演して映画を盛り立てています。
【見どころ】
山田監督が「幸福の黄色いハンカチ」に続いて高倉健倍賞千恵子と組んだ映画。以前、この市民シアターで上映し好評を戴いた「幸福の黄色いハンカチ」で「やくざ男気路線」から転向した「強くてやさしい男子路線」はこの作品ではさらに磨きがかかり、子持ちの未亡人でなくともこの人なら何年でも待つという気持ちにさせるほど、かっこいい男子を高倉健は演じています。
 映画のスケールの点では「黄色いハンカチ」の方が上だと思うが、この「遥かなる山の呼び声」は、山田監督らしいヒューマニティが出ていて、高倉健の魅力もじっくり描かれていて佳作ではないかと思う。助演者も同様で、特にハナ肇の虻田は良かったと思う。初め、民子(倍賞千恵子)に思いを寄せ、強引に言い寄ろうとするが、高倉健にのされた後は、二人を心の底から応援し続ける。
 見所は高倉の乗馬のシーンで、設定通り本当に年老いた馬をウエスタン気味に器用にかっこよく乗っています。私はこれが日本映画史上最高の乗馬シーンではないかと思います。


ちなみに「家族」「幸福の黄色いハンカチ」は、ストーリーは別物だが、テーマとしては本作と続いていると思います。つまり「家族」で北海道にやって来た民子のその後が「遥かなる〜」であり、「遥かなる〜」のその後が、「幸福の黄色いハンカチ」とストーリーがつながっている。
最後に武志くんが「おじさんどこ行くの?ねぇどこ行くの?」と車を追いかけるシーンはとても悲しく涙を誘います。これは山田洋次監督が表現した「シェーン」の日本版演出なのでしょう。
田島が民子に、分かれる理由を言うシーンがあるが、普段寡黙な印象が強い健さんだからこそ出せる味わいが漂っている。また列車の中での民子との別れのシーンも涙を誘う。
 本作の中には、自宅での別れのシーン。そして列車での別れのシーンと2度、民子と田島の別れが存在します。この演出があるからこそ、日本映画史に名を残す作品として今でも国民に愛される作品となっているように感じます。注目!車中で民子が田島に渡すハンカチの色は!?
特にラストの列車の中で、倍賞がハナとの会話を通して間接的に「あなたが帰ってくるのを待っている」と告げるシーンなんか実に切なくて誰でも思わず熱いものが胸にこみ上げてきます。
笑わぬ男!そして泣かない男の健さんが『嗚咽する』珍しいシーンがラストを飾ります。
                             見附シネマ倶楽部

私はいまだに生前に黒澤明監督と国際的スター三船敏郎国民栄誉賞を与えるべきと思っていました。健さんもやはり国民栄誉賞の候補だとず〜っと思っていました。昨年文化勲章を受章した健さんでしたが受賞後のインタビューに「映画の中でほとんど前科者ばかりの役の私がこのような晴れがましい賞を戴けるなんて、一生懸命演じていたご褒美でしょうか?」とはにかみながら答えてた姿が忘れられません。「健さんいつまでも忘れないよ。」