storm50の時々日記 う〜喉が痛い!




う〜喉が痛い!毎晩アルコール消毒しているにも関わらず風邪をひいたようです。外に出るのが億劫で映画と音楽の週末です。
そこでお薦めの映画です。2011年に公開されたアメリカ映画「ラスト・ターゲット」寡黙でストイックな初老の殺し屋をジョージ・クルーニーが演じています。とにかく映像がスタイリッシュ!オープニングはスェーデン、ダラルナの森の中のログハウス、暗殺を生業としているジャック(ジョージ・クルーニー)は、連れの女と雪原を歩いているところを狙撃される。一瞬の間にスナイパーを返り討ちにすると、一緒にいた女も撃ち殺す!…。謎の暗殺者は何者か?ジャックは雪原を後にする。イタリア、ローマ。ジャックは“組織”の連絡係、パヴェル(ヨハン・レイセン)と接触。身を隠して連絡を待てと指示を受ける。ジャックは、城塞都市の名残を残す町、カステル・デル・モンテアメリカ人カメラマンとして、小さな部屋に身を落ちつけた。



舞台は雪のスェーデンからイタリアのカステルデルモルテに移る。この落差がいい。この村に身を潜めながら筋力トレーニングしたり、依頼で特殊な消音機付ライフルを慎重に作る過程が精緻な映像で驚くほどのリアル感が伝わってくる。この村で知り合ったベネデット神父や息抜きの娼婦館で知り合ったクララ(ヴィオランテ・プラシド)や女の狙撃者マチルダ(テクラ・ロイテン)それに組織の連絡係パヴェル(ヨハン・レイセン)などなどほとんどの登場人物はイタリアの俳優らしく顔も初めての役者で、そこがこの作品にハリウッド作品らしからぬ不思議な空気を醸し出している。特にクララ役は娼婦でありながら優しさ、純真さを持ち危険な稼業を引退してクララとの生活を決意させるだけの魅力を感じさせるとても素敵な女優だ。更に謎めいた女狙撃手のマチルダもいい。ライフルを受け取り狙撃テストのため郊外の森の奥にある小川の辺りでジャックとの絡みのシーンでベージュ色のニットのワンピースの何とセクシーなこと!彼女が横臥したそのセクシーな腰に蝶が止まるシーンなど思わず息を吞む!アクションミステリー映画とも思えぬ雰囲気で堪らない魅力だ。
寡黙な殺し屋を演じるジョージ・クルーニーはとにかくダンディすぎるし、組織の連絡係パウエル役の顔のシワや短い髪型そして目の表情なども秀逸。登場する女たちはすべて魅力的、男たちもみなカッコイイ。それに雪と森のスェーデン、イタリアの古いまちカステルデルモルテの家や道路のたたずまいの何と魅力的なこと!
ライフルや拳銃、狙撃のリアルさ、そして何かを意味する蝶…。



写真を見ただけでもいいでしょ!「ゴルゴ13」のストイックで寡黙で冷酷さと理詰めで合理的な思考能力と優しさやダンディさを兼ね備えている魅力的なジャックやクララ、マチルダ、パウエルなどの登場人物に加え舞台となるイタリアローマの東側に位置するカステルデルモルテの魅力的な屋並…。

原作はマーティン・ブースの「A VERY PRIVATE GENTLEMAN」日本公開の題名が「ラスト・ターゲット」となっているがこの題名でかなり損をしている。女性にも是非観て戴きたい作品ですぞ。舞台となったカステルデルモルテをきっと訪れて見たくなります。