V-storm50の時々日記 FURY(フューリー)


映画を観れない禁断症状をようやく解消できた。しかも極上の戦争映画を堪能した。当時の本物の戦車米軍の「シャーマン戦車」vs独軍の「ティーガー戦車」の激突が見られる。めっきり少なくなった第二次世界大戦を背景にした、いわゆる戦争ものは西部劇と共にかってはハリウッド映画の代表的なジャンルだった。

題名の「FURY」とは激怒の意味。ノルマンディ上陸作戦後、ドイツ本国内に追い詰められた独軍は最後の激しい反撃で連合軍に大きな被害を与える。映画では野戦、市街戦、戦車対戦車、そしてナチス武装SS大隊300人との死闘など次々と見せ場を展開しながら息をもつかせない。アフリカ戦線、フランス、ベルギーなど歴戦を体験したブラッド・ピット扮するドン・コリアー軍曹指揮する1台のシャーマン戦車に戦死した副操縦士の後釜として18歳の新兵ノーマンが配属される。戦車には車長の軍曹以下 操縦士、砲手、装填手がいてこれら歴戦の勇士の中で新兵は戦争の残酷さ、悲惨さ、非人道的所業、戦友や仲間たちとの絆、任務など様々な体験をしてゆく過程が描かれる。

特に百戦錬磨の軍曹が最年少の18歳新兵を初歩から鍛え上げる手法はかなり乱暴。捕虜を処刑させたり、敵を殺すことを躊躇したことで仲間が戦死し、自責の念にかられたり、戦火で知り合った敵側の女性との安らぎのひと時や女性への礼儀など…。路傍の樹などにドイツの民間人の死体がぶらさげられていて戦うことを拒否したので処刑した文字が書かれていて戦争末期の追い詰められたナチの酷薄さが伝わるシーンもある。
敗走するドイツ軍の退路を断つ使命を受け十字路にさしかかった戦車は道路に仕掛けられた地雷の爆発でキャタピラを破壊され走行不能となる。そのタイミングにナチスドイツSS部隊の精鋭300人が装甲車と共に十字路に向って来る。絶体絶命の危機5人対300人の凄まじい戦いは…!。主砲76mm砲に白ペンキで書かれたFURYの運命は!!
娯楽作品としても戦争ドラマとしても第1級です。