誕生!

何が誕生か?って。我が家で飼っている熱帯魚のコリドラスパンダです。昨年の7・30水害の翌日、たまたまかなり汚れた
水槽を掃除したところ今まで飼っていたグッピーのドイツイエロータキシードが水替えが原因か?全滅してしまいました。
いつものように水槽の約3〜4割程度の水を替えただけなのに、とてもショックでした。多分水害で一時的に水道水が濁り
水質を保全するため消毒を強めにした直後だったのでしょうか?このドイツイエロータキシードはその名の通りドイツ生まれ
で黒と黄色のコントラストが綺麗な熱帯魚でした。合掌・・・。

気持ちを切り替え購入し水槽の新たな住人ではなく住魚になったのはコリドラスパンダです。通称コリとかパンダとか、と
呼ばれる熱帯魚ファンの多くが大好きなユーモラスで可愛いしぐさの泳ぎとパンダ模様の愛くるしい熱帯魚です。原産地は
南米のアマゾン流域で群れをつくり泳ぐナマズ科の熱帯魚で水槽の底砂に頭を年がら年中突っ込んで餌を探している変わった
習性の持ち主です。体長は最大でも4センチ前後で底砂をかき回すため可愛いひげとパチクリするまん丸い目が特徴です。

このパンダが先々週に水槽のガラスに複数の卵を産み付けました1個の大きさは1ミリ程度の半透明でネバネバした粘着質の
ものでガラスに貼り付けて産卵します(ちなみに産卵は深夜と思われ現場は見ていません)

卵はこのように10〜20個くらい産み付けます(水泡のように見えますが卵です。卵を拡大してみました)
このままですと他の熱帯魚や成魚(親も含め?)が食べてしまうのでペットボトルで作ったこのような飼育ケースに入れます
熱帯魚ショップには既成で透明の産卵飼育ケースが売っていますがケースに細かなスリットが入っているため余りにも小さな
稚魚がスリットから出てしまう心配があります。

右側の青い水に入っているのが卵です。水中の成分に含まれる白カビが粘着質や卵につくと卵はやがて死んでしまうので白カビ
から保護する薬品「メチレンブルー」という溶液を数滴入れ卵を保護します。またエアーレーションでブクブクの酸素も加え
大切にこの状態で約10日間くらいすると運が良ければ孵化します。産卵まではともかくこのパンダをアマチュアが人工的に孵化
させ成魚まで飼育するのは大変難しいとのことで産卵〜孵化〜飼育と大変デリケートで手間暇や技術的にも難易度が高いと
言われています。孵化直後は体長4〜5ミリくらいの透明で眼だけが黒いオタマジャクシみたいな形でチョコチョコと泳いでいます。

孵化した稚魚の餌はブラインシュリンプと言うプランクトンの一種を与えながら育てます。何せ初めての経験なので無事育って
くれるかどうか分かりませんが頑張って育ててみます。改めて生命の神秘さを体感しました。

他の熱帯魚や成魚たちに追い回されたり食べられたりしないようある程度成長するまでペットボトルの中で隔離しながら育て
ます。眼の回りや顔が少しずつパンダらしくなってきています腹が薄いオレンジっぽく見えるのは餌のブラインシュリンプ
透けて見えるせいです。