時代小説の女たち男たち

10月8日(土)午後2時より市立図書館主催の作家「諸田玲子講演会」が開催されタイトルの演題で
女性としては珍しい平安から江戸末期までの時代物を得意とされる諸田玲子氏の講演を興味深く
お聞き致しました。著名な作家の講演会を地元で聞けるチャンスは中々なく、一昨年の「山本一力
昨年の「重松清」も参加させて戴きました。3人共、現在、精力的に原稿を書かれておられる一番
油が乗っている作家だと思います。

今回の諸田玲子氏も小説を書くための膨大な資料、訪れた土地やそこであった人々や地域の歴史、
更には多彩な人々との交流で知ったことなど時代小説にまつわる様々なエピソードやその時代に
生きた女と男の話は大変興味深いものがありました。特に江戸時代の女性の意外とおおらかに
たくましく生きてたことや大奥の様々なエピソードが面白かったです。諸田先生は一見痩せ型の
華奢な姿ですが多分凄いエネルギーと旺盛で貪欲なほどの好奇心がある方と推察致しました。
そして溢れる才能とバイタリティを感じました。話によるとかなり、お酒もお好きなようで出来れば
一献傾けながらお話をしてみたいそんな親しみやすさも感じてしまいました。楽しいひとときを
ありがとうございました。

講演会終了後のサイン会でファンにサインする諸田玲子
最後の質問で長編と短編のどちらが好きかとの私の質問に「個人的に書きごたえのある長編が好きです
がもっと短編も書かなければと常々おもっています」とのお答えでした。個人的には彼女の短編の
切れのある展開や意外な結末、無駄をそぎ落としたスピード感あるストーリーなどが大好きです。