嘘?の時代劇 ① 

少し、くだけてTV、映画界の話をしてみたいと思います。
と、言うのは私自身歴史、時代物が大好きで小説や映画など暇さえあれ
ば読んだり、観たりしていて雑学の域を出ませんがそれなりにこだわり
をもっていると自負しているからです。
今でも続いている長寿番組に「水戸黄門」があります。TBS月曜日の
夜八時の時間帯は昔から松下電器がもっている。その昔 石原慎太郎
の「青年の樹」が大ヒットしたことをご記憶の方は60歳代以上の人達
と思います。その後現代劇を放映し続けたが何をやっても当たらない。
困り果てた宣伝部が松下幸之助会長にお伺いをたてたら松下会長は即座
に断を下した「当たらんでもいい、世の為人の為になる番組を作れ」そ
こで選ばれたのが“水戸光圀”だ。五代将軍綱吉は犬公方と呼ばれ大老
柳沢吉保が君臨している。光圀は敢然と正義の政治改革を掲げ柳沢吉保
と抗争を繰り広げる。ところが視聴率万能のTV界は松下幸之助会長の
本意とは違う講談風の漫遊記に方角が曲がってしまった。
続く「大岡越前」も同様です。当時の町奉行東京都知事兼警視総監と
最高裁長官を兼ねた要職で毎日江戸城に四つ時(午前10時)から八つ
下(午後2時過ぎ)まで幕閣と連携して職務にあたり下城後は奉行所
戻り報告を聞き決裁にあたる。町方の事件は吟味方与力や同心があたり
町奉行が直接あたることは当然ない(与力、同心は一代限りの株を買っ
てその身分になる訳で彼らは不浄役人と呼ばれた)従ってTVの後半で
お白州での大岡裁きなどは現実にはあり得ない。

この嘘?の時代劇は今後も何回かに分けて掲載致します。雑学として
お楽しみ下さい。