storm50の時々日記 映画の感想

10月7日公開の「ジェイソン・ボーン」を観てきました。

原作者ロバート・ラドラムの小説邦題「暗殺者」(ボーン・アイディンティティ)は銃弾を浴び地中海に漂っていた男を漁師が救出したことから始まる。自分の名前や過去など全て記憶を失っている男が自分探しの危険な旅の中で様々なドラマがある。
 『ボーン・アイデンティティー』(2002)、『ボーン・スプレマシー』(2004)、『ボーン・アルティメイタム』(2007)の『ボーン』シリーズ3部作に続く最新作『ジェイソン・ボーン』が、10月7日に公開された。本作は、記憶を失い、愛する者を奪われた最強の暗殺者ジェイソン・ボーンの新たな戦いを描いたアクション映画。CGに頼らない計算しつくされた迫力の格闘シーン、カーチェイス(今回はバイクでのアクションもある)一瞬の緩み(息抜き)もない張りつめたカット割りやスピーディーな編集は見事なシナリオ、アクションシーン、効果音、音楽等に裏打ちされ映画編集のひとつのモデルを確立したのではないかと思う。日本映画は勿論、世界中の映画がCG偏重の言わばコンピューターによる何でもありのシーンの数々を見慣れていた観客にリアル以外の何ものでもない本物を実感させてくれたポール・グリーングラス監督はじめスタッフ、キャスト共、素晴らしい。価値ある映画でした。
現代の国際社会で真実という名の「情報」とそれを知られたくない「情報」を隠ぺいする国家(軍事・国防)や経済においても、また個人においても、現代社会のなかでは「情報」こそが最も重要なものとなってきている。インターネットや、PCや携帯端末の普及、そして世界的なソーシャル・サービスの出現は、情報という意味において社会を劇的に変貌させている。本作でも名前が挙がるように、エドワード・スノーデンジュリアン・アサンジという人物が、インターネットを媒介して政府の機密情報を一気に世界に拡散するという事態も起きた。映画前半のギリシャの国家的経済破綻に対する大規模なデモの背景等、そんな今日的な題材もリアルだ。