V-storm50の時々日記 行政視察の報告③
五十崎凧博物館の天井に飾られている大凧（世界中の凧が展示されています）
内子町道の駅内子フレッシュパークＫＡＲＡＲＩ（カラリ）の視察で内子町を訪問しました。
見附市で今町に建設が予定されている道の駅の参考にと視察してきました。愛媛県の内子町は人口約18,500人
で世帯数は7,321世帯と見附市の4割強程度の小さな町ですが五十崎地区には江戸時代より旧暦の5月5日（端午の
節句）に初の男子誕生を祝い凧を揚げる習慣がありガガリと呼ばれる刃物を糸に仕込みそれぞれ相手の凧を切り
落とす勇壮な凧合戦があります。見附市もご承知のように今町・中之島大凧合戦が同じく節句に開催され、何やら
親近感を覚える町です。こちらの凧は見附のように大きな六角凧ではなく長方形でそんなに大きくはありません。
また、内子座と呼ばれる歌舞伎座があります。この内子座は大正5年に建てられた由緒あるもので２階を含め６５０人
を収容。回り舞台、花道、すっぽんと呼ばれる劇の中に登場する妖怪や忍術使いなどがせり上がったり突然消えたり
する仕掛けの穴など本格的な劇場で町のシンボル的な築１００年の歴史がある建造物。そのほか大向（おおむこう）
や奈落と呼ばれる舞台下の仕掛けなどもあります。大正時代四国の片田舎で娯楽の少ない町民のため芸術・芸能
などを愛してやまない町の有志によって建てられたとお聞きしました。当日は学生たちが見学に来ていて入口付近
は大混雑でした。
道の駅「内子フレッシュパークＫＡＲＡＲＩ」（カラリ）は見附市でも企画が進められている今町の道の駅の参考
にと町の担当者の方から説明と施設の案内をして戴きました。年間4億以上の売り上げをしているとのことで
商品納入者や一般の町民も株主になれるなどいろんな工夫がされております。以下、列挙してみました。
◆立ち上がりはクレーム対応が大変（値段が高い、品質、異物混入など）全員の中からクレーム委員3名を選出して対応
◆登録しておけばいつでもリアルタイムで自宅や携帯で販売状況などの情報を見れるシステムの導入
◆自販機を置かない。環境への配慮、施設内レストラン、売店などの売り上げ重視の姿勢
◆自然豊かな地形の利用施設の脇は緑豊かできれいな川が流れ「山女魚」の姿も沢山見られました。
◆地元のお母さんたちが経営するレストランはおふくろの味が売りもの（手打ちうどん定食をいただきました）
◆温暖なこの地でも冬場の来場者＝売り上げ対策が課題とお聞きしました。
◆農産物（野菜、果物）は重いし、かさばるので地元の人しか買えない（車での来場者など）
◆地元の特産（トマト、よもぎなど）をアイスクリームにするなど秀逸なアイデア
◆民芸品や苗、メダカなど販売品の豊富さにビックリ
などなど、でした。見附の道の駅でも地元来場者、観光客（県内、県外）それぞれのお客を想定した品ぞろえが必要
と思われます。スギナ茶など各種の健康茶は軽いし、かさばらないので注目です。毎日の買い出しなのか、おみやげ
なのか、お客さんの目的はさまざまです。冬場の販売品など市外を含めた近郊だけで商品構成が出来るのか熟慮する
必要ありと思いました。元来生産者は販売や商品の売り込みが苦手と言うより未知の領域です。アドバイス、サポート
をどのようにするのか課題です。また、パソコンなどが苦手なおばちゃんやおっさんたちにはタッチパネルでの値札
作り、パスワード入力での販売情報の閲覧など売る仕掛けのソフト作りも重要と思います。しっかりとした下準備で
成功体験を積み重ねることがポイントになるのではと強く感じた次第です。
スギナ茶の効能にビックリ、メダカも販売！商魂も逞しいようです。
以下、覚えメモより抜粋しました。
【クレーム】
値段／傷み／傷のほかに多いのが異物混入だそうで具体的には虫や髪の毛だそうです。クレーム委員会で検討・対処
（総会で3人選出している） 品質・衛生管理が重要で永遠のテーマだそうです。
【年間の来場者】
1月〜5月まで1日1,000人（平日）1,500人（土日祝）
6月〜11月まで1日1,200〜1,300人（平日）2,500〜2,800人（土日祝）
温暖な内子町でも冬場が課題とのこと、見附はもっと厳しいのでは？
（冬場の販売品やイベントのアイデアが重要と思われます）
【地元雇用】
58名
【自販機】
置かないことがコンセプト
環境への配慮そして施設の利用度アップ
【今後の課題】
他市、他県への販売インターネットショッピングなどを検討
【納入者とのコンタクト】
売り上げ情報の配信はメール・電話・ＦＡＸなど希望するツールで対応
【年間売上】
4億数千万円（近年）
ウッドデッキでは訪れた人たちが弁当を食べたりお茶を飲んだり楽しそうです。柵の向こう側は清流が流れて魚影も
たくさん見られます。本当に明るくて奇麗で雰囲気のある施設でした。
