ことばの力

昨日の21日(日)午後からアルカディア小ホールにて見附市立図書館主催で作家【重松清講演会】がありました。
昨年第一回の講演会【山本一力講演会】に引き続き2年続けて直木賞作家の講演会はとても素晴らしかったです。
重松清さんは直木賞以外にも坪田譲治賞、山本周五郎賞なども受賞された新進気鋭の作家として活躍中の人です。
個人的に特に「ビタミンF」に収録されてる短編の数々や書き下ろしの「十字架」が好きです。
「十字架」ではいじめによる自殺をテーマに残された家族、同級生たちのその後のそれぞれが背負うことになる十字架
と人生を描き特に主人公たちが高校、大学、社会人となるに従いそれぞれの世代で自殺した友との思いが語られ後半は
読んでいて思わず熱いものがこみ上げて涙ぐんでしまいました。

講演会で重松さんは以前は「みんながやってるから、これが普通だから」と答えがひとつだったものが現代社会では
様々な選択肢があり答えが(価値観)ひとつでなくなったことをクイズ形式を取り入れとても判り易く具体的に話され
ました。昨年の山本一力講演会より平均年齢が若いと感じました(一力さんは1948年重松さんは1963年生まれ)
また、日本の出版界や読者の意義、何気に読んでることが20〜30年後に出版される力になってる事などいいお話を
聞くことが出来ました。そしてほぼ満席になるくらい見附市民の文学に対する関心度も伺えた楽しい一日でした。