私の極上の時間


つい最近発売された「ヘイリー・ロレン」のライブCDを聴いた。丸の内コットンクラブでのライブ録音だ。
昔から音楽好きでクラシックからジャズ、ポピュラー、ラテン、フォーク、Jポップスそして演歌まで何でも、その時の気分で聴く。
一時期、ジャズに凝り、マイルス・デイビスコルトレーンなどをよく聴いた。段々夢中になり、先輩のアドバイスや薦めでレコードやCDを買い求め聴いている内、何か聴いててもちっとも面白くないことがあり、先輩に相談したら「お前はまだジャズを理解できてない!もっと聴きこめ」と言われ猛反発。音楽なんてのは心で感じるモノ。聴きこまなければ解らない音楽なんて俺には不要とコレクションを止め、それ以来何でも心の赴くままに手当たり次第に聴くことにしている。
 クラッシックだってそれが誕生した時代では時の権力者や宗教の権力を誇示したり、威厳をつけるために作られた。イタリアを中心にヨーロッパで全盛を誇ったオペラだって貴族社会を風刺したり相変わらずの男女の恋愛や浮気などを面白く、時には悲劇的に描いたミュージカルでもある。そして、ドイツ神話を中心に壮大な歌劇を創り上げたワーグナーの数々の歌劇も聴きごたえある大好きな作品群だ。
 洋楽に目覚めたころは少年期から青年になる頃だった。毎週1000万人のポピュラーリクエストやアメリカの音楽誌のベストテンを雑音交じりのラジオで聴きながら夢見た多感な時代だった。日本の歌謡曲や演歌をバカにしてた頃でもあった。そしてビートルズグループサウンズ、日本のフォークで岡林、たくろう、陽水らに共感し、それがJポップス誕生につながったように思う。
今、「江利チエミ」や「ひばり」「いずみ」を聴くとその歌唱力と存在の大きさに驚くことがある。彼女らはアメリカ直輸入のJAZZを日本に広め、歌謡曲や演歌まで本当に上手く歌った素晴らしい女性歌手だったことを認めない人はいないと思う。
アメリカの音楽界で忘れてならない「F・シナトラ」の生誕100年のメモリーコンサートが最近BSで放映され現在、世界で活躍する錚々たる歌い手たちがシナトラの数々のヒット曲の数々を歌う素晴らしいコンサートだった。大御所トニー・ベネットセリーヌ・ディオンレディ・ガガなどその圧倒的で迫力ある歌を堪能した。
 ホイットニー・ヒューストンが薬物中毒で亡くなりその娘も同じく薬物で命を落とした。マイケル・ジャクソンも不幸な死に方だった。皆、極めた歌手だった。時折り、マイケルやホイットニーの歌を聴きながら酒を飲むことがある。そしてプレスリートム・ジョーンズ、E・フンパーディング、アンディ・ウィリアムズ、パティ・ペイジ、サッチモサイモン&ガーファンクルABBAイル・ディーヴォ中島みゆきさだまさし谷村新司来生たかおオフコース尾崎豊矢沢永吉、長淵剛、山下達郎…ETC数えたらキリがない。
 更に60〜80年代のオールディーズ、ディスコブーム時代のいろんなグループ、サンタナ、ロックの数々、更にエディット・ピアフ、モンタン、アダモなど粋なシャンソン、ボサノバや迫力のラテン音楽。とにかく何でも聴く。冒頭の「ヘイリー・ロレン」はご覧の通り大変な美形、そしてその歌唱力も抜群!最近、このようにジャズでもポピュラーでもJポップス(サザンのいとしのエリー)など、その場の雰囲気で様々なアレンジで歌う歌手が好きだ。まるでJazzとPopMusicの間をしなやかに行き来するように・・・。特にこの小編成のバンド(ピアノ・ベース・ドラム)をバックにコットンクラブでのライブはまるでその場で極上な料理と美味しい酒を楽しみながら美女の歌を聴いてるような臨場感を味わえるお得なCDだ。眼を閉じ、バーボンのロックを傾ければ会場の熱気!彼女の息遣い、そして微かに香水まで匂って来る。他に「青い影」「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」「この素晴らしい世界」などたっぷりと聴けます。今夜もバーボンを片手に部屋を暗くして聴こうかな・・・。